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2016.03.22 認知症事故賠償訴訟について

愛知県大府市で平成19年、認知症で徘徊(はいかい)中の男性(当時91歳)が列車にはねられて死亡した事故をめぐり、JR東海が家族に約720万円の損害賠償を求めていた訴訟の最高裁判決が3月1日にあり、遺族の責任を認めない判決が言い渡されました。
高齢化社会が進む中で、家族に認知症者を抱える可能性は今後高まっていくため他人事と思えない事例でもあるためご案内します。
判決の内容は以下のとおりです。

1. 最高裁判決の要旨
  1. (1)民法714条1項の規定により、責任無能力者が他人に損害を加えた場合には、その責任無能力者を監督する法定の義務を負う者が損害賠償責任を負うべきものとしているが、精神障害者(認知症患者を含む)と同居する配偶者というだけでは、「責任無能力者を監督する法定の義務を負う者」に当たるとはいえない。
  2. (2)法定の監督義務者に該当しない者であっても、生活状況や介護の実態などを総合的に考慮し監督義務があると判断される場合には、法定の監督義務者に準ずる者として、法定の監督義務を負う者と同様の責任を負うことがある。
  3. (3)精神障害者に関し、法定の監督義務者に準ずべき者に当たるか否かは、以下の事情を考慮して総合的に判断されるべきである。
    1. 自身の生活状況や心身の状況
    2. 精神障害者との親族関係の有無・濃淡
    3. 同居の有無その他の日常的な接触の程度
    4. 精神障害者の財産管理への関与の状況など、精神障害者との関わりの実情
    5. 精神障害者の心身の状況や日常生活における問題行動の有無・内容
    6. 1から5までの事情に対応して行われている監護や介護の実態
  4. (4)本件においては、介護をする同居の妻およびそれを支援する別居の子は、いずれも法定の監督義務者に準ずべき者にも該当しないため、責任を負わない。
2. 今後への影響について
  1. (1)最高裁により法定の監督義務者に該当しない者が法定の監督義務者に準ずべき者として賠償責任を負うかどうかの判断基準が示されました。上記1.(3)1から6までの状況によっては責任無能力者の家族に賠償責任が発生することもあります。
  2. (2)高齢化社会を迎え、家族に認知症など責任無能力者を抱える可能性は、ますます高まるため、賠償責任が発生した場合に備えておくことも必要です。
    当社が取り扱っております三井住友海上では、自動車保険や火災保険に付帯できる日常生活賠償特約で、責任無能力者の家族に賠償責任が発生した場合にも対応できますので、ご興味のある方はお気軽にお問合せください。

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株式会社 保険企画カワイダ
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