自転車は手軽で便利な移動手段として、幅広い年齢層に利用されていますが、中には、交通ルールやマナーを守らず危険な運転をする自転車もみられます。そこで今回は、令和4年11月1日に改定された「自転車安全利用五則」に基づき、自転車の安全運転のポイントをまとめてみました。
自転車は、歩道と車道の区別がある道路では車道通行が原則です。車道を通行する場合は、左側に寄って通行しなければなりません。
ただし、次の場合は、歩道通行が認められています。
歩道を通行できる場合は、車道寄りの部分をすぐに停止できる速度で通行するとともに、歩行者の通行を妨げるときは一時停止しなければなりません。
○路側帯の通行
自転車は、道路の中央から左の部分に設けられた路側帯を通行することができますが、歩行者の通行に大きな妨げとなるところや、白の二本線の標示(図2)のあるところは通行できません。
信号に従って通行し、右折する場合は、青信号で交差点の向こう側までまっすぐに進み、その地点で止まって右に向きを変え、前方の信号が青になってから進みます。
夜間に無灯火で通行すると、他車から見落とされやすく非常に危険です。夜間に通行するときは、必ずライトを点灯し、反射器材を備えた自転車を運転しましょう。
また、前から来る車のライトで目がくらんだときは、道路の左端に止まって対向車が通り過ぎるのを待ちましょう。
酒を飲んで自転車を運転するのは、非常に危険であり、自動車の場合と同じく、自転車も酒気を帯びて運転することは禁止されています。万一、酒に酔った状態(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれのある状態)で自転車を運転した場合は、「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金」に処せられます。
また、酒気を帯びている者への自転車の提供や、飲酒運転を行うおそれがある者に酒類を提供することも禁止されています。
道路交通法の改正により、令和5年4月1日から自転車利用者のヘルメット着用が努力義務化されました。自転車を運転、同乗する際は、年齢に関係なく、すべての利用者が乗車用ヘルメットを着用するよう努めなければなりません。
保護者等は、児童や幼児が自転車を運転、同乗する際は、ヘルメットを着用するよう努めなければなりません。
警察庁の資料「令和4年における交通事故発生状況」によると、令和4年の「ヘルメット着用状況別致死率比較」では、未着用は着用に比べて、致死率が約2.6倍も高くなっています(図3)。命を守るために、自転車に乗るときは乗車用ヘルメットを着用することを習慣づけましょう。
自転車に乗る前には、
などを点検しましょう。
【お問い合わせ先】
株式会社 保険企画カワイダ
鹿児島市薬師2丁目5番22号
TEL 099-253-4405 FAX 099-253-4425
※イラストの二次利用はご遠慮願います
〔制作〕MS&ADインターリスク総研株式会社 リスクマネジメント第二部 交通リスクマネジメントグループ